UberEatsとマッチ売りの少女

 

在宅勤務を終え、18:00に散歩へ出た。目的は駅前の本屋とドラッグストアだ。

 

駅までほど近い道を歩いていると、人通りのない道端に人が座り込んでいるのが目に入った。 雨宿りだろうか。

 

梅雨の雨がシトシト降っている、まだ日が落ちきらない灰色の冷たい空気の中、シャッターの降りた店の軒下で膝を抱えしゃがみ込む青年。  

 

なんかめちゃくちゃかわいそうである。

 

マッチ売りの少女みたいにかわいそうだ。

足元にはUber eatsの例のバッグが置いてあるので配達員であることはすぐにわかった。

 

ただ仕事の合間に時間を潰してるだけなのだ。普通に誰もがそうするように働き、拠点がないから道端で時間を潰しているのだ。

 

土地の所有者からしたらむしろ迷惑だ。

正直実態は全然かわいそうと思わない。

 

でも薄暗い夕暮れ、雨、低めの気温、軒下、座り込む、みたいな要素だけですごくかわいそう!と思ってしまった。

 

マッチ売りの少女みたいな童話のシチュエーション=哀れみたいな刷り込みなんだろうか。

 

本人もさして苦しんでない、別にかわいそうじゃない人に対してめちゃくちゃかわいそう!と思うのまじでなんの意味もないなと思った。